1. 【蒸気機関車】蒸気機関を原動力として利用する機関車。ボイラに発生した蒸気をシリンダに送り、その圧力でピストンに往復運動を起こし、ピストンの一方をクランクに結合し、レール上の車輪を回転させ、車輪とレールの摩擦力によって、牽引力を発揮させる。蒸気にする水とボイラ加熱用の石炭を、連結した車両 (テンダ) で運ぶテンダ機関車と、機関車内部に保有するタンク機関車とがあり、使用蒸気によって、飽和蒸気機関車 (ボイラ内で発生したままの蒸気を使用) と過熱蒸気機関車 (ボイラで発生した蒸気を過熱器で熱して温度を高めて使用) とに分けられる。蒸気機関車は、熱効率が低いこと、鉄道の電化とディーゼル化が進んだことからしだいに姿を消し、日本でも 1975年末には日本国有鉄道 (国鉄) で営業運転を全廃した。しかし 1979年8月1日より山口線の一部 (小郡-津和野) で、動態保存を目的とした運転を再開し、その後も各地でおもにイベント用として不定期に運行している。